2016/7/5

南極-(3)裏側に潜入!水族館の主(ぬし)発見?!

H28.7.5. 飼育一課:伊藤 美穗

名古屋港水族館では、開館当初から南極の生物を展示しています。

今日は、飼育の裏側を紹介します。
南極の生物は、冷蔵庫の中で飼っています。

こちらは展示水槽とは別に設けてある、保管水槽の入った冷蔵庫です。
世界最大級の南極生物の飼育施設です。

中は0℃に設定されています。
寒いので、作業時はもちろん厚着します。
中に入ってみましょう。

大小50個の水槽がずらっと並んでいます。

ところで、空気だけではなく、水槽の水も0.5℃に冷やしています。

「水槽の水だけ冷やせばいいじゃん」
と、思われる方もいらっしゃると思います。
しかし、水と空気を両方冷やすのです。
これは、万が一、水を冷やす機械が故障しても、空気で冷やす、また、その逆もありで、生物を守るやさしい仕組みなのです。
ダブルで守っているのです。

それから、ろ過装置に技あり!
0℃の水は冷たすぎて、
ろ過細菌さえ働いてくれません。
そのため、水の一部を、冷蔵庫の外に出し、10℃に温め、ろ過細菌がきれいにした水を、また0℃に冷やして、戻しています。
こちらが、10℃に温めている生物ろ過槽です。

こうして南極生物は、安泰に飼育されています。

名古屋港水族館で、一番長く飼育されている生物、
それは・・・・
シワヒモムシで、25年です。
南極コーナーで展示中です。

もうこれは、水族館の主(ぬし)です。

ホルモンのような感じです。
南極観測隊の方で、この生物を食べた人がいるそうです。
わたしは食べたことはないので、ホルモンのような感じ、というのは、食感ではなく、見た目のことです。
このヒモムシは、水族館がオープンする前、南極で採集されて以来、飼育され続けています。

矢印:採集されたヒモムシ
矢印:採集されたヒモムシ

採集したとき、すでに今くらい大きかったようです。
一体、何歳なのかと思います。

→前回の南極シリーズはこちら
南極(1)ナンキョクオキアミおどる、祈る
南極(2)ナンキョクオキアミ旅立ち

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