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シャチの繁殖生理に関する共同研究
平成15年12月4日
シャチの輸送と搬入
名古屋港水族館は、太地町立くじらの博物館と繁殖に関する共同研究(期間:2003〜2008年の5年間)を推進するため同館で飼育していたシャチ雌1頭(体長:5.6m、体重2.2t)を借り受けることになりました。そして、去る10月29日にシャチを名古屋港水族館へ移動しました。

移動の方法は従来担架等でシャチを固定して輸送していましたが、シャチになるべく負担のかからない方法として、海上輸送で砂利運搬などに用いるガット船の船倉(長さ24m×巾10m×深さ6.6m )にシャチとイルカを自由に泳がせ、新鮮な海水を交換しながら輸送しました。

くじらの博物館から輸送船まで
一時的に担架に乗せて移動します
船の船倉へシャチを入れます。
船倉には一足先にバンドウイルカが入っています。<
船倉にシャチが入ると、
すぐにバンドウイルカが寄り添ってきました。
名古屋港水族館まで、2頭並んで泳いでいました。

このシャチは、1997年(平成9年)に太地町沖で捕獲され、水産庁の指導を得て、学術研究、社会教育などに用いられることを目的に、同博物館の湾を堤防で仕切った飼育プールで飼育研究されてきました。

このたび、名古屋港水族館の飼育施設を活用し、

  1. 研究体制の拡大と発展が期待できること
  2. 人工繁殖技術の確立に資する効果的な観察・実験の更なる遂行が可能になること
  3. 都市型水族館において、より多くの人たちに実物のシャチの観察と研究成果の普及啓蒙ができ、社会教育などに貢献できること
などの理由から、シャチを名古屋港水族館へ移動することになりました。

また、シャチの移動に伴い、太地町立くじらの博物館でシャチとともに飼育されていたバンドウイルカ雌1頭も同時に移動し、そのコンパニオン動物としての存在はシャチを安全に輸送する上で大変効果的でした。

医療用プールまでクレーンで持ち上げます。 プールの底を上げた医療用プールにて。
シャチが傷付かないように、マットを敷いておきます。
搬入直後の様子。2頭が離れることはありません。 新しい環境にも慣れ、観察窓にも興味を示します。

現在シャチは、名古屋港水族館の医療用プールで、健康状態を確認するための各種検査(検温、血液採取)を定期的に実施しています。また、新しい飼育環境に適応できるような基礎的な訓練を継続的に実施しています。

一般公開については、飼育環境に適応したのち、シャチの魅力・能力を充分理解できるように準備を進めています。

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