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この地球に初めての生命が誕生したのは約35億年前のことでした。そして、太古の海で、無数の生命たちがそれぞれの進化を続け、3億5千年前の古生代デボン紀には、それまで水中生活をしていた魚の仲間の一つが、当時無限の可能性を秘めていた陸地に果敢な第一歩を印しました。 そして時が経ち、1億数千万年も地球を支配していた巨大な恐竜たちが滅んでいった時、彼らの陰で細々と生きていた小さな哺乳類が、一気に陸の主役の座へと躍り出たのです。新生代、哺乳類の時代の到来でした。 この頃、海を制覇していた狂暴な海生は虫類も滅び、支配するものなき空白の時間が流れていました。 そして哺乳類の中から、ふたたび生命の故郷・海へもどることを試みた動物がいました。約5500万年前の出来事でした。彼らこそ現在の鯨へと進化していく動物だったのです。彼らは水中生活に適応するために、一切の無駄を取り去り、ついに言葉につくし得ない見事な流線型の体を獲得していったのです。地球の長い時間と環境がつくりあげたフォルムです。 今、私たちは自分以外の無数の生命の存在することの不思議さを忘れ、感動する心を失った虚像と実像の遊離する時代に生きています。水族館は、そんな失ってしまった心をとりもどす場としての大切な役割に取り組んでいるのです。 |
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