2014/10/2

水族館の役割

最近の映像技術の進歩は、世の中のさまざまなことをバーチャルという作為された仮想現実の世界で包み込み、見ている人々をして何やらすべてが解ったような気分にさせてしまう危険をはらんでいます。そして創られたイメージの世界はいつしか独り歩きを始めます。

このような流れの中で、医学の進歩は更に私たちの生命までも自由に交換したり、あるいは操作し得る時代の到来を予感させます。

こんな時代の中で、私たちは次世代を担う子供たちに、自分以外の生命が存在していることの不思議さや驚きに気付き感動し、なおかつ他者の命を実感しその存在をいきいきととらえることのできるような感受性を持ってほしいと願うものです。

今日この虚像と実像のギャップを埋めるものは、本物の生命の飼育展示やその世代を重ねる連続性を見せようとしている水族館の役割であり、それは現代社会の中でとても大切な責務を担っていると考えています。

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